どこまでも強くなれ!
ここまで長々と私の考えを書いてきました。
強さについて。
空手について。
黒帯について。
試合について。
そして人生について。
色々書いてきましたが、
最後に生徒へ一言だけ伝えるとしたら何だろうと考えた時、やはり私は
「強くなれ」「どこまでも強くなれ」
という言葉になると思います。
ただ、
この言葉は誤解されやすい言葉でもあります。
喧嘩に強くなれという意味ではありません。
試合で勝てという意味でもありません。
もちろん身体的な強さは大切です。
そこは大切にしたいと思っています。
自分の身を守れること。
大切な人を守れること。
それは価値のあることだと思っています。
ただ、私が言う強さはそれだけではありません。
正直、私自身も強さとは何かと聞かれると上手く説明できません。
人によって定義も違うと思います。
ただ、人生を振り返ってみると、「強くて良かった!」と思う場面はたくさんありました。
警察官として働いていた時もそうでした。
トレーナーとして独立した時もそうでした。
ジムを作った時もそうでした。
経営が上手くいかない時もありました。
悩むこともありました。
失敗もありました。
逃げ出したくなることもありました。
そんな時に必要だったのは、
腕力ではありません。
そんなものは役に立ちません!
そこでの必要な強さは自分を律する力だったと思います。
何にでも立ち向かうことが強さだとは思っていませんが、自分が本当に向き合わなければならないことから逃げないことは大切だと思っています。
試験や受験、仕事、人間関係。
人生の中には避けて通れないことがあります。
そういう時に踏ん張れる人は強いと思います。
私はそういう強さを身につけてほしいと思っています。
そしてもう一つ。
私は本当に強い人ほど優しいと思っています。
空手を長く続けていると、
色々な人に出会います。
少し強くなった人ほど、
自分の強さを見せたがることがあります。
でも本当に強い人は違います。
わざわざ強さをアピールしません。
自分が強いことを自分自身が知っているからです。
だから余裕があります。
だから人に優しくできます。
私はそういう人になりたいと思っています。
そして生徒にもそうなってほしいと思っています。
私が空手を始めた頃は、
ただ強くなりたかっただけでした。
礼儀を学ぼうとか、
人間力を高めようとか、
そんなことは考えていませんでした。
ただ強くなりたかった。
だから続けました。
だから頑張りました。
そして結果として、色々なことを学んできました。
今振り返ると、空手によって人生が豊かになった部分はたくさんあります。
ただ、空手が人生の全てだとは思っていませんし、空手より大切なものもあります。
家族や仕事。仲間もいます。社会との関わりもあります。
そして、
その手段として空手はとても優れていると思っています。
目標があります。
努力があります。
成長があります。
悔しさがあります。
達成感があります。
そういう経験を積み重ねることができます。
だから私は空手を教えています。
そして、
もしこの文章を読んでいる方が保護者の方であれば、
私はお子さんに空手家になってほしいとは思っていません。
黒帯を取らなければダメだとも思っていません。
全国大会で優勝しなければダメだとも思っていません。
ただ、
空手を通じて少しだけ自信をつけてほしい。
少しだけ強くなってほしい。
少しだけ成長してほしい。
そう思っています。
そして、
もし大人の方が読んでいるのであれば、
私は言いたいことがあります。
年齢は関係ありません。
私自身がそうだからです。
50歳を過ぎた今でも、
私は強くなりたいと思っています。
もちろん20代の頃のようにはいきません。
でも課題は見つかります。
新しい発見もあります。
成長できる部分もあります。
私はそれで十分だと思っています。
人生は死ぬまで続きます。
学びも終わりません。
成長も終わりません。
だから私は今でも空手を続けています。
そしてこれからも続けると思います。
最後になりますが、
私は生徒たちに特別な人になってほしいとは思っていません。
有名人になってほしいとも思っていません。
ただ、
自分の人生をしっかり生きられる人になってほしいと思っています。
そのために空手が少しでも役に立つのであれば、
これほど嬉しいことはありません。
そして最後にもう一度だけ言います。
強くなってください。
それは腕力だけの話ではありません。
人としてです。
自分なりの強さを探してください。
そして、
どこまでも強くなってください。
私はそれが人生を豊かにすると信じています。
